経営再建途上の百貨店「さいか屋」（本店?川崎市）は１１日、横須賀店の「大通り館」（横須賀市大滝町）を閉館した。日中は多くの買い物客であふれ、開館以来８２年、横須賀市中心部の顔として親しまれた同館の最後を惜しむ客もいた。
同社は０７年以降、業績が急速に悪化し、一時数億円の債務超過に陥った。経営再建のため今年２月、金融機関による債務の一部免除や不動産売却、人件費削減などの事業再生計画に着手。グループ発祥の地にあった同館閉館を決めた。
同店はほかに新館とテナントの南館で構成。これまでの衣服中心の商品構成を改め、食料品売り場を新館１階に拡大するなどして集客の向上を目指す。
この日は約２週間のセールの最終日。午後７時、玄関前に集まった約３５０人の客に鈴木士文店長が「変わらぬご愛顧、よろしくお願いします」とあいさつすると「頑張れ」「ありがとう」と声援を送ったり、涙ぐむ人も。降りたシャッターの前には閉館を惜しむ客らがとどまっていた。【田中義宏、写真も】
５月１２日朝刊
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引用元:住宅 | 柏市
